[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
っていうか、許せないのはおれたちの方なんだが……。
なるほど。俊冬がいない間の刺客回避方法として、副長をそんなところに閉じ込めたわけか。
「大丈夫。そこまで狭い部屋じゃないから。空気はちゃんとあるし、水とおむすびを置いてきた。
月と星と厩の軒先にぶら下げている淡い灯火の中でも、おれたちはひどい
は……。まあ、イケメンはピーもプーもしないのが通説だから、そこも大丈夫だろう」
「そんなわけあるかいっ!」
ボケまくる俊冬に、脫髮先兆 力いっぱいツッコんでしまった。
「ジョークだよ。あの調子なら、朝まで目を覚まさない。念のため、桶は置いておいたから、万が一のときはそれでしのげるはずだ。というわけで、おれはそろそろわんこのところにいくから。兼定兄さんはここにいて」
いろんな意味で理解に苦しんでいる中、俊冬は手を振ると踵を返してとっととあるきはじめた。
「、ちょっと待てよ」
そのかれを、慌てて追いかけた。
ドロンと消えてしまうまえに、もうすこし話をしたかったからである。
島田たちも追いかけてくるかと思ったが、気配がない。
頭をわずかにうしろへ向けると、その場に立ったままこちらをみている。
気をきかせて二人きりにしてくれたのだろうか。いや、訂正。相棒もふくめて、にしてくれたのだろうか。
たぶん、そうにちがいない。
「なんだい?」
かれはポーカーフェイスを保ったまま、副長似のをこちらにわずかに傾けた。
しかし、あきらかにイラついているし、不安がってもいる。
いまのたった一言に、それらがにじみまくっていた。
「のところにいきたいんだろうけど、すこしだけいいか?」
「わかっているのなら、はやくすませてくれないかい」
「おれがいいたいことは、どうせわかっているんだろう?いまさら、口にだす必要もないよな?」
「どのこと?なにせきみは、だだもれしまくっているからね。さすがのおれも、特定するのはむずかしいよ。ねぇ、兼定兄さん?」
副長のコピーのに、苦笑が浮かんでいる。
を合わせず、おれの左脚許にいる相棒にそれを向けている。
「おいっ、いいかげんにしろよ」
カッと来てしまった。
いまのおれのになっているだろう。怒鳴った声は、低くなっていた。
かれのが、こちらに向いた。
「すまない」
かれは、唐突に謝ってきた。なににたいしてかはわからないが。
「きみがおれと話をしたい話題について、おれは話をしたくない」
「話をしてもらう」
「する気がない。きみがいくら望もうが願おうが、明日起こることにかわりはない。かえるつもりもない」「俊冬、ふざけるな。おまえは、俊春を護りたい。かれを笑顔でいさせたいっていったよな」
「ああ、いったさ。あいつと餓鬼のころに約束をした。だが、そんなものはもうどうでもいい。おれが護らなくっても、あいつは一人でやっていける。笑顔でいられる。おれは、もう必要ないってわけだ」
かれの乾いた笑声が、乾燥しきった微風に絡まり、流れてくる。
「おまえが死んだら、俊春は……」
「疲れたんだよっ!」
かれは、おれの言葉をさえぎって怒鳴った。
その怒鳴り声は、ずっとうしろにいる島田たちにも届いたらしい。
わずかに「俊冬、ふざけるな。おまえは、俊春を護りたい。かれを笑顔でいさせたいっていったよな」
「ああ、いったさ。あいつと餓鬼のころに約束をした。だが、そんなものはもうどうでもいい。おれが護らなくっても、あいつは一人でやっていける。笑顔でいられる。おれは、もう必要ないってわけだ」
かれの乾いた笑声が、乾燥しきった微風に絡まり、流れてくる。
「おまえが死んだら、俊春は……」
「疲れたんだよっ!」
かれは、おれの言葉をさえぎって怒鳴った。
その怒鳴り声は、ずっとうしろにいる島田たちにも届いたらしい。
わずかにもまた、副長のまんまである。
「あいつのことだ」
「断る。おれに頼むくらいなら、おまえがついていてやればいいだろう」
そのときはじめて、かれを『おまえ』呼ばわりしていることに気がついた。
ムカつきすぎていてわからなかった。
「あの雨の日にきみを追ってこの時代にきて、土方歳三にきみを託してから、あいつとおれは約束を交わした。というよりかは、変更のない作戦を立てた」
かれは、おれがメンチ切りまくっているにもかかわらず、話をつづける。
くどいようだが、『メンチ切る』というのは、相手をにらみつけるという意味である。
「おれが土方歳三として死ぬということと、あいつが…‥」
かれは、不意にそこで言葉を止めた。
俊春が?
はやく知りたい。俊春は、いったいだれのかわりに死ぬというのか?
が、かれは口を閉じたまま開けようとしない。
くそっ!俊冬、なにを焦らしまくっている?もったいぶっているんだ。
兎に角、はやくいってくれよ。
「というわけで……」
「どういうわけやねんっ!」
永遠と思えるような焦らしの後、やっと口を開いたと思いきや、力いっぱいボケてきた。
こんなシリアスなシーンだというのに、関西人のはイタすぎる。
本能的に、全力でツッコんでしまった。
かれとが絡み合いまくる。
かれのをみつつ、かれの胸のあたりをどついた方が完璧なツッコミだったのに、とちょっと後悔をしてしまった。
「きみは、冗談抜きでファニー・ガイだな」
「いまのは最高の讃辞である、ととっておくよ」
そして、また沈黙が訪れた。
「きみだよ」
さすがは「わが道爆走王」である。
唐突にいってきた。
「おれ?なにがおれなんだ?」
笑いのなにか、か?
そのとき、ふと点と点がつながって一本の線となった。
それもまた、唐突にである。
「まさか…・・・。まさか、おれなのか?」
いまのおれのには、驚愕の表情が浮かんでいるだろう。
その瞬間、副長激似の
あまりにもきっぱりすっきりばっさりいうものだから、またしてもカッときてしまった。